いよいよ本格的な夏もやってまいりますが、体調管理はいかがでしょうか。
高血圧や糖尿病などの持病のある方は、歯科受診の際には薬や病気についてお聴きしています。「病院ならともかく歯科医院で言う必要はないだろう」と思われるかもしれません。それはとても危険なことです。
特に抜歯等の外科処置を受けるときには、病気や薬によっては、歯科が知らないまま治療を進めてしまうと、生命の危険が生じたり、治療後に痛みや腫れが続いたり、治りが悪くなることがあります。
例えば高血圧症の方では歯科治療時の緊張で血圧がより上がりやすくなります。血圧が上がることで心臓がドキドキしますが、それよりも怖いのは脳の血管への影響です。めったにないものの、内圧が上がり血管が破れ、脳出血を起こしてしまうおそれがあるのです。
万一のトラブルを避けるためにも、高血圧症の方は、受診前には通常通りの薬の服用をお願いします。診療室への入室や麻酔注射等により緊張でいつもと体調が違ってきたら、注射後でも、落ち着くまで時間をおきます。時間をおいても体調が落ち着かないなら、治療を延期することもあります。
何事もお話頂くことで、より安全に、またより安心して治療を受けて頂けると思います。