寒さはまだ厳しいものの、春の兆しも漂い始める今日この頃です。冬から春へと移り変わる風情のある行事が日本中で目白押しの中、立春の前日に行われる節分は2月を代表する伝統的な行事です。
節分には「季節を分ける」という意味があり、季節の変わり目には邪気(鬼・魔物)が生じると考えられています。その邪気を追い払い、無病息災を願う儀式として、はじめは宮中で行われ、その後、豆をまいて鬼を追い払う行事として、我々にも定着していきました。
鬼や魔物を追い払うために使うのは豆(大豆)ですが、これは古来より日本で穀物に邪気を払う力があるとされているからです。
豆まきの大豆は必ず炒ってから使います。もしも生の豆を使い拾い忘れたら、芽が出てくるかもしれません。まいた豆から芽が出てくることは、縁起が悪いとされ、災難がふりかかるといわれています。
また語呂合わせで「豆を炒る」=「魔目を射る」に通じるといわれています。
豆まきのために炒った豆は「福豆」といい、豆まきの後に食べることで、体に福を取り込み、一年間健康に過ごせるといわれています。