今回は転倒のお話です。65歳以上で家で暮らされている方の約2割、施設入居の方では約3割以上が転倒するとされています。
性別では男性よりも女性、もちろん高齢になるほど転倒率が高くなります。80歳以上の不慮の事故死では、転倒がその3割近くを占めています。
2025年には団塊の世代が後期高齢者になり、転倒のリスクの高い方がどんどん増えていくことになります。
転倒しないためには、筋力やバランス能力などの強化も重要ですが、転ばない環境づくりも大切です。
転倒リスクの高い箇所を「ぬかづけ」と表現します。
「ぬ」は濡れたところです。キッチンや洗面所、お風呂場などの水回りはもちろん、玄関のタイルなども雨の日は濡れて滑りやすくなっています。
「か」は階段や段差のあるところです。
急な階段であったり、通常の階段でも足元が暗かったりすると踏み外しやすくなります。
高齢者は暗いところでの視力が低下していますので、夜は足元を明るくする対策が重要です。
手すりの設置も良いかもしれません。
「づけ」は片付けです。雑誌や新聞が広げたままになっていたり、使ったものがそのまま置いてあったり・・・足元が片付けられていない場所や配線などは、障害物となってつまずきを招きます。まずは「ぬかづけ」に気をつけた環境づくりを心掛けてみてはいかがでしょうか。