診療室よりこんにちは
春風が心地よい季節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。突然ですが、皆さんは男女の差を実感されることは日常でありますか。
世界経済フォーラムより145か国の男女格差を示す「ジェンダーギャップ指数」が毎年発表されています。ランキング1位は7年連続でアイスランド、日本は101位とかなり低位置です。同指数は女性の地位を「経済」「教育」「健康」「政治」の統計データから算出しています。男女それぞれのデータを比較し、0以上のスコアで表します。０は男女格差が最も大きく、１は男女格差がない状態、1を超えると女性優位を示します。アイスランドは世界初の女性大統領が96年に退任するまで16年も務めた後も、女性首相が複数誕生していること、女性国会議員の比率が41％、女性内閣官僚の比率が44％と高いことなどが評価されています。
一方、日本は「経済」の「管理職・幹部社員比率」が0.10で116位、「政治」の「国会議員比率」が同じく0.10で116位と特に低くなっています。「教育」の「識字率」「中学・高校就学率」が1.00、1位で男女差のない状態ですが、「高等教育(大学等)就学率」0，90ながら106位と多くの国では進学率が女性の方が高く、「教育」での相対的な評価は84位と低くなっています。このように日本では「経済」「政治」の順位が低く、低迷の原因となっていますが、「健康」では世界1位の健康寿命の国ですので、1.06、1位と善戦しています。
女性の社会進出も言われて久しいですが、健康(健口)の上に成り立つものですので、一助となれば幸いです。