診療室よりこんにちは
春とは名のみの厳しい寒さが続いております。平成27年の菓子統計ではチョコレート人気の一方で、ガム人気の著しい低迷が明らかになりました。チョコレート市場は前年比3.7％増で小売額5040億円は菓子分野トップ、対するガムは年々売り上げをを落とし、10年前に比べて4割減になりました。
チョコレート人気を牽引しているのは健康志向の40～50代で、「高カカオ」「乳酸菌入り」といった体に良いイメージが消費者に定着し、シェア拡大に成功しました。チョコレートが今後健康志向の市場にどう展開していくのか目が離せません。
一方、キシリトール入りと聞いて真っ先に連想するガムですが、世界的にガム離れが進んでいるようです。これまで「気軽に買うもの」だったガムは近年「買わなくていいもの」になりつつあります。さらに、噛んだ後の始末が面倒というのも敬遠される一因のようです。メーカーはむし歯予防・噛むことによる健康増進といったメリットをアピールしていますが、目新しさに欠ける現状です。
かつての「お口の恋人」が、チョコレートやタブレット菓子などに押されたままというのも寂しい気がします。ガム復活のカギは「新たな付加価値の創造」にかかっていそうです。噛むという行為(咀嚼)は様々な効用があり、本来食事という行為でなされるものです。とにもかくにも噛むということを意識してみて下さい。