一年を通じてアレルギー性鼻炎に悩む方が少なくありません。アレルギー性鼻炎は、鼻粘膜におけるアレルギー症状の一種であり、くしゃみや鼻水、鼻詰まりといった症状に特徴づけられます。有病率は年々増加しており、日本人の２人に１人は罹患しているとの報告もあります。
アレルギー性鼻炎は「抗原抗体反応」によって引き起こされます。空気中を浮遊している花粉やハウスダストなどのアレルゲン（抗原）が鼻粘膜に付着すると、体内にIgE抗体がつくられ、マスト細胞の表面に結合します。その後アレルゲンが侵入しマスト細胞上のIgE抗体に結合すると、ヒスタミンなどのアレルギー誘発物質が放出され、放出されたヒスタミンが鼻や目を刺激することで、くしゃみなどのアレルギー反応が引き起こされます。
アレルギー性鼻炎は「通年性アレルギー性鼻炎」と「季節性アレルギー性鼻炎」に分けられます。通年性アレルギー性鼻炎は、ダニやハウスダストなどを原因として年間を通じて不快感が現れます。季節性アレルギー性鼻炎は、花粉を原因として、その飛散時期に症状が見られます。アレルギー性鼻炎は、生活の質のみならず、学習や仕事など社会活動の効率低下も招き、重大な社会問題となっています。
通年性アレルギー性鼻炎で自覚症状が有り、治療や投薬を受けていない健康な方がβカロテン含む野菜・果実を含むジュースを摂取することで、鼻症状が有意に改善することが分かりました。野菜の力が少しでも改善の助けになれば幸いですね。