診療室よりこんにちは
寒さもひとしお厳しい中、平成という元号の最期の新年をいかが迎えられていますでしょうか。
昨秋、白鷺城に行きました。法隆寺とともに1993年に世界文化遺産に指定された白壁の美しく、華やかな姫路城です。
現在日本には築城当時の天守閣を残す十二の城が現存しています。そのうち五城が国宝指定を受けています。しかし世界遺産に登録されたのは姫路城のみです。大天守と小天守が連結された天守群の規模の大きさ、木造建築の最高峰とされる技術と美的完成度に加え、四百年の歴史の中で一度も戦火の被害を受けず、建造物から石垣、堀にわたるまで良好な状態で保存されたことが、世界でも評価される大きな要因となりました。
現存するのは池田輝政が1609年に建てた五層七階の城ですが、その前身の姫路城は戦国時代、黒田官兵衛や豊臣秀吉をはじめ名だたる武将の居城としてさまざまなターニングポイントに登場するのも、歴史ファンの心をくすぐります。足かけ五年の「平成の大修理」を2015年に終え、白く美しい姿を復活させているので、訪れる価値は十二分にあります。しかし、外国人を含めた人の多さを覚悟の上で、健口で観光されて下さい。