診療室よりこんにちは
晩秋の候、今年も鍋料理が美味しい季節となり、いかがおすごしでしょうか。
突然ですが、深呼吸していますか。「呼吸」は、「はいて」、「すう」です。仕事や日常生活でストレスを受け続けていると、自分では気がつかないうちに呼吸が浅くなり、肺の呼吸量(換気量)が減少します。(安静時における成人の1回換気量は500ミリリットルといわれ、この量が多いほど呼吸が深くなります)
呼吸量が減少すると、体内に供給される酸素量も減少するため、最も酸素を必要とする脳や筋肉に影響を及ぼし、頭痛や疲労、肩こりなどを起こしやすくなります。
そこで座禅やヨガなどで行う深い呼吸では、呼吸量が3~4倍に増えるそうです。深い呼吸を続けることで、体内への酸素供給量が増えるだけでなく、副交感神経が活性化され、気持ちが落ち着きリラックスする効果があります。自律神経の交換神経と副交感神経のバランスがよければ、循環器系をはじめ、胃や腸などの内臓の働きやホルモン分泌、免疫力などの全身の機能が安定します。内的な変化に加えて、呼吸筋を意識的に使うことで、姿勢が美しくなり、調身(調息、調心とともに禅用語で身を調えること)が可能になり、猫背や腰痛も改善されます。
ぜひ「深呼吸タイム」をつくってみてはいかがですか。