今年は久しぶりの海開き、山開きの声が聞こえそうです。
さてリコピンという言葉を聞いたことはあるかと思います。このリコピンはトマトなどに多く含まれ、健康維持に幅広く役立っています。トマトやスイカに含まれるリコピン、人参やほうれん草に含まれるβカロテンやルテインはカロテノイドという赤や橙、黄色の色素により色づいています。
カロテノイドは生活習慣病などの原因となると考えられる活性酸素を消去する力(抗酸化力)が強いことから、積極的に摂取すると健康効果が期待されます。またカロテノイドの一部は、体内に吸収された後、ビタミンAに変換され、皮膚や粘膜の健康を維持する役割もします。
活性酸素は通常体内に侵入した細菌などの異物を攻撃するという大切な役割を担っています。しかし喫煙、飲酒、紫外線などにより活性酸素が過剰に発生してしまうと、体内の遺伝子やタンパク質を攻撃してしまい、生活習慣病などの疾病の原因になると考えられています。活性酸素の一つに酸化力がとても強い一重項酵素があります。カロテノイドの中でも、トマトになどに含まれるリコピンは一重項酵素を消去する力に優れており、代表的な抗酸化物質であるビタミンEの１００倍以上強いことが確認されています。
健口(健康)で美味しく、バランス良く楽しみながらの食事ができるようにしていきたいものです。